Peter Barakan’s Music Film Festival 2022

2022年11月18日~11月27日

去年めでたく初の音楽映画祭を開催して、とてもいい感触を得られました。そこで調子に乗って第2回の開催です。今回は日本初公開の作品がいくつかあり、昨年の話題作もライン・アップに加えました。ジャンル的に多岐にわたったライン・アップになっています。ロック、ルーツ・ミュージック、ソウル、ジャズ、レゲェ、アフリカ、インド、日本の民謡、クラシックまで扱った様々な映画を集めました。音楽好きの映画ファン、映画好きの音楽ファン、共に好奇心を刺激する作品が揃っていると思います。
東京の開催が終わった後地方でも展開する予定です。上映希望の映画館があればぜひご連絡ください。

【ピーター・バラカン Peter Barakan】
1951年ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科を卒業後、来日。現在フリーのブロード キャスターとして活動、「バラカン・ビート」(インターFM)、「ウィークエンド・サンシャイン」(NHK-FM)など多数のラジオ番組を担当。著書に「Taking Stock どうしても手放せない21世紀の愛聴盤」(駒草出版)など。


●『アメリカン・エピック』
エピソード1 ザ・ビッグ・バン 元祖ルーツ・ミュージックの誕生(57分)
エピソード2「血と土」過酷な労働 から生まれたブラック・ミュージック(1時間)
エピソード3 多民族音楽国家アメリカ(1時間28分)
エピソード4 セッションズ(1時間56分)

[2017年/アメリカ]
監督:バーナード・マクマホン
出演:タージ・マハール/ジャック・ワイト/ウィリー・ネルスン

日本初公開 電気による録音が可能になった1925年から、アメリカ各地の住民を視野に入れたレコードが作られるようになりました。そのプロセスを描いた3部作のドキュメンタリーではフォーク、カントリー、ブルーズ、ジャグ・バンド、ゴスペル、ケイジャン、ネイティヴ・アメリカン、ハワイアン、ラテンの世界を掘り下げ、最後の長編で は甦らせた20年代の機材で現役世代のミュージシャンたちが当時の曲を再現する姿が記録されています。2017年にイギリスとアメリカのテレビで放映されたシリーズの日本初上映です。


●『ディーバ デジタルリマスター版』
[1981年/1時間57分/フランス]
監督:ジャン=ジャック・ベネックス
出演:フレデリック・アンドレイ/ロラン・ベルタン/ リシャール・ボーランジュ

アフリカン・アメリカンの女性オペラ歌手を主人公に、公演のためにパリを訪れている彼女の歌を無断で録音したテープを巡るとてもシャレたミステリーです。 ジャン・ジャック・ベネックスの記念すべき1981年の監督デビュー作、日本では久しぶりの上映です。


●『ブリング・ミンヨー・バック! 』
[2022年/1時間25分/日本]
監督:森脇由二
出演:民謡クルセイダーズ/フレンテ・クンビエーロ/ ピーター・バラカン

ここ数年の日本から出たバンドで最も国際的な可能性を秘めているのが民謡クルセイダーズだと思います。福生を拠点に活動するこのユニークな発想の大所帯バンドが少しずつ認められて、海外でもライヴを行うようになる姿を撮った楽しいドキュメンタリーのプレミア上映です。


●『バビロン Babylon』
[1980年/1時間35分/イギリス・イタリア]
監督:フランコ・ロッソ
出演:デイヴィッド・N・ヘインズ/トレヴァー・レアード/ヴィクター・ロメロ・エヴァンズ

ロンドンのレゲェ・シーンを舞台に、作り物とは思えないリアリズムでアスワドのブリンズリー・フォードが演じるサウンド・システムのDJの活動を追うストーリーで す。1980年に公開された頃には全く知らなかった作品ですが、今見てもその時代のロンドンで人種差別がいかに横行していたか、ありありと伝わります。


●『ブリティッシュ・ロック誕生の地下室』
[2021年/1時間22分/イギリス]
監督:ジョルジオ・グルニエ
出演:ジンジャー・ベイカー/ジャック・ブルース/ エリック・バードン

イギリスのロックが誕生した地下室。嘘のような本当の話です。結成前のローリング・ストーンズのメンバーが1960年代初頭に集まっていた西ロンドンのイーリングのブルーズ・クラブは今や伝説となっています。当時のことを振り返る様々な関係者のインタヴューはファンにとって興味の尽きない内容です。日本初上映です。

上映期間 2022年11月18日~11月27日
公式サイト https://pbmff.jp/