戦雲

2024年4月6日~4月12日

『標的の村』『沖縄スパイ戦史』
三上智恵監督最新作


沖縄本島、与那国島、宮古島、石垣島、奄美大島——この美しい島々で、日米両政府の主導のもと急速な軍事要塞化が進行している。自衛隊ミサイル部隊の配備、弾薬庫の大増設、基地の地下化、そして全島民避難計画……。2022 年には、「台湾有事」を想定した大規模な日米共同軍事演習「キーン・ソード 23」と安保三文書の内容から、九州から南西諸島を主戦場とし、現地の人々の犠牲を事実上覚悟した防衛計画が露わになった。しかし、その真の恐ろしさを読み解き、報じるメディアはほとんどない。全国の空港・港湾の軍事拠点化・兵站基地化が進められていることをどれほどの日本人が知っているか。

本当の「国防」とは何か。
圧殺されるのは沖縄の声だけではない。


本作は 2015 年から 8 年かけ沖縄・南西諸島をめぐり取材を続けてきた映画監督でジャーナリストの三上智恵による渾身の最新レポートである。タイトルは、山里節子さんが「また戦雲(いくさふむ)が湧き出してくるよ、恐ろしくて眠れない」と歌った石垣島の抒情詩とぅばらーまの歌詞に由る。映画が映し出すのは、民意を置き去りにしたままなし崩し的に進む戦力配備の実態だけではない。過酷な歴史と豊かな自然に育まれた人々の暮らしや祭り——それらこそ、まやかしの「抑止力」の名のもとで今まさに蹂躙されようとし
ているかけがえのない何かであり、私たちの希望と祈りの源にほかならない。

上映期間 2024年4月6日~4月12日
上映時間 2時間12分
監督 三上智恵
制作国 日本
制作年 2024
公式サイト https://ikusafumu.jp/