私の想う国

2025年4月19日~4月25日

ドキュメンタリー映画の巨匠パトリシオ・グスマン監督が、2019年にチリで突如巻き起こった民主化運動を記録。

地下鉄料金の値上げ反対をきっかけに始まったこの運動は、リーダーも特定のイデオロギーも持たないまま、若者や女性たちを中心に爆発的に広がった。150万人が警察や軍隊に立ち向かい、保守的なチリ社会を揺るがしたこの運動は、2022年の左派ガブリエル・ボリッチ大統領誕生へと結実する。

グスマン監督は、1970年代にサルバドール・アジェンデ大統領の社会主義政権を記録した『チリの闘い』などで知られるが、1973年のクーデター後に亡命。50年後、再びチリで社会運動が起こったことを知り、記録を決意するが、新型コロナの影響で1年遅れて入国。そこで目にしたのは、かつての政党や労働組合主導の運動とは異なり、女性たちが中心となる新しい時代の革命だった。

映画は、デモに参加する母親、家父長制に異を唱える女性詩人、先住民族マプチェの女性政治家エリサ・ロンコンなど、多くの女性たちの言葉に焦点を当てる。グスマンは、50年前に自らが想像した民主的なチリが、今まさに実現しつつあることに希望を見出す。『私の想う国』は、社会変革の力を描く、力強いドキュメンタリーである。


12/20(金)より公開アップリンク吉祥寺、アップリンク京都
12/21(土)より公開新宿K's cinema

© Atacama Productions-ARTE France Cinema-Market Chile

上映期間 2025年4月19日~4月25日
上映時間 1時間23分
監督 パトリシオ・グスマン
制作国 チリ・フランス
制作年 2022
公式サイト https://www.uplink.co.jp/watashino/