エリック・ロメール〈六つの教訓話〉A・B・Cプログラム

2021年10月16日~10月29日(日替わり上映)

エリック・ロメール監督特集上映
〈六つの教訓話〉デジタル・リマスター版

構想10年をかけいちばん最初に作りあげた連作〈六つの教訓話〉
劇場初公開の初期短編6作品も同時上!


●Aプログラム

『モンソーのパン屋の女の子』
 [1962/フランス/ 24分]

ヌーベルバーグの名匠エリック・ロメールがキャリア初期に手がけた短編で、同監督による連作「六つの教訓話」シリーズの第1作。法学生の“私”は、街でよく見かける美しい女性シルヴィーに恋心を抱く。ある日、思い切って彼女に声を掛けるが、その日を境に彼女の姿を見かけなくなってしまう。シルヴィーを探し求めて街をさまよう私は、パン屋で働く女の子と仲良くなるが……。主人公を演じるのは、ロメール監督とともに映画製作会社レ・フィルム・デュ・ロザンジュを設立したバーベット・シュローダー。後に「田舎の日曜日」など監督として活躍するベルトラン・タベルニエが主人公のモノローグを担当。


『シュザンヌの生き方』
 [1963/フランス/55分] 

ヌーベルバーグの名匠エリック・ロメールが1960年代から70年代初頭にかけて手掛けた恋愛喜劇の連作シリーズ「六つの教訓話」の第2作。薬学部の真面目な学生ベルトランは、アイルランドからの留学生ソフィーに密かに思いを寄せている。そんなベルトランにとって、気ままに生きる友人ギョームは憧れの存在だ。ギョームは平凡な容姿の夜学生シュザンヌと付き合い始め、ベルトランは彼に尽くすシュザンヌに憐れみを感じる。やがてギョームと別れたシュザンヌはベルトランに接近し、あれこれ世話を焼くようになるが……。


『ベレニス』<短編>
※日本初公開
[1954/フランス/ 22分]


●Bプログラム

『コレクションする女』
 [1966/フランス/1時間27分]

エリック・ロメール監督による「六つの教訓語」シリーズの第4作。画廊のオープンを控えた男アドリアンは恋人からの誘いを断り、骨董収集家との商談のため南仏サン・トロペを訪れる。友人の別荘に滞在することになったアドリアンは、そこで自由奔放な美少女アイデと出会う。アドリアンは次から次へと男を乗り換えるアイデのことを批判しながらも、その一方で彼女に惹かれてしまう。ロメール監督が、本人役で出演している少女アイデ・ポリトフの強烈な個性に着想を得て撮りあげた作品。アドリアン役を演じるのは、後に「007 美しき獲物たち」などハリウッドで個性派俳優として活躍するパトリック・ボーショー。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。2006年にロメール監督の特集「ロメールと女たち」で上映。


『パリのナジャ』<短編>
 [1964/フランス/14分]


●Cプログラム

『モード家の一夜』
 [1969/フランス/1時間51分]

エリック・ロメール監督による「六つの教訓語」シリーズの第3作。フランスの地方都市クレルモンフェラン。敬虔なカトリック信者である“私”は、教会のミサで見かけた若い女性フランソワーズにひと目で心を奪われる。そんなある日“私”は、元同級生である大学講師ビダルと14年ぶりに再会。ビダルの誘いで離婚歴のある女医モードの家を訪れる。3人は哲学や宗教、結婚など様々な会話で盛りあがり、やがてビダルが帰宅すると、“私”はモードに誘われるままに彼女の家に泊まることになるが……。対照的な2人の女性の間で揺れ動く男の心情を、美しい映像と会話劇で描く。主演は「男と女」「暗殺の森」のジャン=ルイ・トランティニャン。1968年に製作され、日本では1988年に初公開。2006年にロメール監督の特集「ロメールと女たち」で上映。


『紹介、またはシャルロットとステーキ』<短編>
 [1951/フランス/11分]

上映期間 2021年10月16日~10月29日(日替わり上映)
監督 エリック・ロメール
制作国 フランス
公式サイト http://www.rohmer-sixcontesmoraux.jp/