奇跡の映画 カール・テオドア・ドライヤー セレクション

2022年1月2日~1月14日

●『裁かるゝジャンヌ』

[1時間37分/フランス/1928]
出演:ルネ・ファルコネッティ/アントナン・アルトー

ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォーら多くの巨匠に影響を与えたデンマークの映画作家カール・テオドア・ドライヤーが、“人間”としてのジャンヌ・ダルクを実際の裁判記録を基に描いた無声映画の金字塔的作品。百年戦争で祖国オルレアンを解放へと導いたジャンヌ・ダルク。しかし敵国イングランドで異端審問にかけられ、過酷な尋問を受ける。心身ともに衰弱し一度は屈しそうになるジャンヌだったが、神への信仰を貫き自ら火刑に処される道を選ぶ。ゴダール監督が「女と男のいる舗道」で本作を引用したことでも知られる。


●『怒りの日』

[1時間34分/デンマーク/1943年]
出演:リスべト・モービン/トーキル・ローセ

デンマークの映画作家カール・テオドア・ドライヤーが、魔女狩りが横行する混沌とした時代を背景に、複雑に絡み合う人間関係を美しいモノクロ映像で描いた作品。中世ノルウェーの小さな村。牧師アプサロンは若き後妻アンネと平穏な暮らしを送っていた。しかしアプサロンと前妻との息子マーチンが帰郷すると、マーチンとアンネは互いに惹かれ合う。やがてアプサロンが急死し、アンネが魔女として彼を死に至らしめたと告発されてしまう。1947年・第8回ベネチア国際映画祭で審査員特別表彰を受けた。


●『奇跡』

[2時間6分/デンマーク/1954年]
出演:ヘンリック・マルベア/エーミール・ハス・クリステンセン

デンマークの映画作家カール・テオドア・ドライヤーが、劇作家で牧師のカイ・ムンクによる戯曲「御言葉」を原作に家族の葛藤と信仰の真髄を問い、1955年・第16回ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた傑作ドラマ。ユトランド半島で農場を営むボーオン一家。真面目だが信仰心の薄い長男は、妻インガーをお産で亡くしてしまう。家族が悲嘆に暮れる中、精神的に不安定で自らをキリストと信じる次男ヨハンネスが失踪。しかし突然正気を取り戻し、インガーの葬儀に現れる。


●『ゲアトルーズ』

[1時間58分/デンマーク/1964年]
出演:ニーナ・ペンス・ロゼ/ベンツ・ローテ

デンマークの映画作家カール・テオドア・ドライヤーが、愛を求めて苦悩する女性の姿を完璧な様式美で描き、彼の遺作にして集大成となった作品。弁護士の妻ゲアトルーズは結婚生活に不満を抱き、若き作曲家エアランと恋愛関係にあった。ある日、ゲアトルーズの元恋人である著名な詩人ガブリエルが帰国し、祝賀会が開かれる。そこで彼女はエアランの伴奏で歌唱するが、途中で卒倒してしまう。


【4枚ポストカード付き特別鑑賞券販売】
4回券 4,000円

上映期間 2022年1月2日~1月14日
監督 カール・テオドア・ドライヤー
公式サイト http://www.zaziefilms.com/dreyer2021/